韓国の給与明細と税金|外国人が確認したい控除・源泉徴収|H-1 MISSION 17
情報確認日:2026年8月19日
このMISSIONでやること
やること|給与明細を上から順番に読み、支給額・控除・実際の振込額が合っているか確認する
所要時間の目安|20〜30分
準備するもの|労働契約書・勤務記録・給与明細・銀行の入金履歴
韓国ワーホリの給与明細を初めて受け取ると、銀行に入った金額だけを見て「思っていたより少ない」と感じることがあります。
でも、振込額だけでは正しい給与かどうかは判断できません。
確認する順番はシンプルです。
「いくら働いたか」→「いくら支給されたか」→「何が引かれたか」→「最終的にいくら振り込まれたか」
この4段階を給与明細でつなげて見れば、韓国語の項目が多くても整理できます。
まず結論|給与明細は「支給→控除→手取り」の3段階で読む
給与明細を見るときは、最初から税金の計算をしようとしなくて大丈夫です。
まず次の3つを探してください。
① 支給項目|基本給、週休手当、各種手当など
② 控除項目|社会保険、所得税など
③ 実支給額|実際に振り込まれる金額
そして、最後に銀行口座への入金額と「実支給額」が一致しているか確認します。
給与明細は、会社が「今月の給料をこう計算しました」と示す説明書です。
韓国では使用者が賃金を支払うとき、賃金の構成項目、計算方法、控除の内訳などを記載した賃金明細書を労働者へ交付することが義務付けられています。

CHECK 1|最初に「働いた時間」が合っているか確認する
給与明細を見る前に、自分の勤務記録を開きます。
確認するのは、
- 勤務した日
- 通常勤務時間
- 休憩時間
- 追加勤務
- 遅刻や早退
- 休日勤務や夜間勤務があった場合の時間
です。
給与明細の金額が合っているか確認するには、会社側が何時間分を給与計算に使ったのかを知る必要があります。
前のMISSIONで確認した最低賃金や週休手当も、勤務時間の記録がずれていれば正しく照合できません。
シフト表、出退勤記録、勤務を依頼されたメッセージなどは、少なくとも給与確認が終わるまでは残しておきましょう。
CHECK 2|「支給項目」は基本給だけを見ない
次に、給与明細の支給欄を見ます。
韓国語では勤務先によって表記が異なりますが、よく見る項目としては次のようなものがあります。
- 기본급|基本給
- 주휴수당|週休手当
- 연장근로수당|時間外勤務に関する手当
- 야간근로수당|夜間勤務に関する手当
- 휴일근로수당|休日勤務に関する手当
- 기타수당|その他の手当
すべてのアルバイトでこれら全部が発生するわけではありません。
重要なのは、「自分の勤務条件で発生するはずの項目」が明細に反映されているかを見ることです。
たとえば週休手当の対象になり得る勤務をしているのに、給与明細で内訳が分からない場合は、すぐに「未払い」と決めつけるのではなく、基本給にどのように反映されているのか勤務先へ確認します。
CHECK 3|控除欄は「税金」と「社会保険」を分ける
給与から引かれている金額を全部「税金」と呼ばないことも重要です。
前のMISSIONで確認した社会保険と、税金は別です。
給与明細では、たとえば次のような項目が見られることがあります。
- 국민연금|国民年金
- 건강보험|健康保険
- 장기요양보험|長期療養保険
- 고용보험|雇用保険
- 소득세|所得税
- 지방소득세|個人地方所得税
ただし、H-1の日本人だから全員が同じ項目・同じ割合で控除されるわけではありません。
社会保険は前のMISSIONで確認した加入条件によって変わります。税金も給与額、課税上の扱い、勤務形態などによって変わります。
「友だちはこれだけ引かれていたから自分も同じ」と比較して判断しないでください。
TAX|所得税は毎月の給与から先に引かれることがある
韓国の国税庁は、給与を支払う源泉徴収義務者が毎月給与を支払う際、勤労所得簡易税額表などに基づいて所得税を源泉徴収する仕組みを案内しています。
つまり、給与明細に「소득세」と書かれている場合、会社が給与から税金をあらかじめ差し引いて納付している可能性があります。
ただし、ここで注意したいのは、給与から引かれた所得税が必ず「その年の最終税額」と同じとは限らないことです。
勤務期間や給与の状況によっては、年末精算や別途の税務確認が関係することがあります。
また、外国人は「韓国の税法上の居住者か非居住者か」という区分も重要ですが、単にH-1だから、あるいは183日を過ぎたからといって一文だけで判断できるものではありません。国税庁も居住者判定について、国内の住所、職業、家族、居住状況などを含めて判断する仕組みを案内しています。
自分の税務上の扱いに疑問がある場合は、勤務先の給与担当者だけでなく国税庁126へ確認してください。
PAY CHECK|銀行への振込額まで一致させる
最後に次の式で確認します。
総支給額 − 控除合計 = 実支給額
そして、
給与明細の実支給額 = 銀行口座に実際に入金された金額
になっているか確認します。
ここが一致しない場合は、まず次の可能性を確認します。
- 給与の一部が別日に支給される
- 食事代など別の精算がある
- 前払い、立替金などの調整がある
- 給与明細の計算ミス
- 銀行振込の処理ミス
理由が分からない差額をそのままにしないことが大切です。

CASE|よくある4つの「給料が少ない?」
CASE A|求人票の時給×勤務時間より少ない
まず、休憩時間が給与計算から除かれているか、勤務時間の記録が一致しているか、税・保険などの控除があるかを順番に確認します。
CASE B|先月より控除が増えた
社会保険の加入開始、給与額の変化、税の源泉徴収額など複数の理由が考えられます。項目名と金額を前月明細と比較してください。
CASE C|所得税が引かれていない
「税金がゼロだから得をした」と判断しないでください。給与額や源泉徴収方法などによる場合もあります。勤務先に税処理方法を確認し、不明なら国税庁126へ相談します。
CASE D|現金でもらったので給与明細がない
支払方法が現金でも、給与明細の交付義務そのものがなくなるわけではありません。明細を求めてください。
STOP|この状態を放置しない
次の状態なら、給与日から時間を空けず確認してください。
- 給与明細をもらえない
- 基本給や手当の内訳が分からない
- 控除項目が何の費用か説明されない
- 勤務時間と給与計算時間が大きく違う
- 実支給額と銀行入金額が一致しない
- 「外国人だから税金は適当に引く」と説明された
- 給与から引かれた社会保険が実際には資格登録されているか確認できない
まず勤務先へ確認し、賃金の計算・明細に関する問題なら雇用労働部1350、税務については国税庁126へ相談します。
年末・退職前|最後の給与だけで終わらせない
ワーホリでは年の途中で入社・退職したり、複数の勤務先で働いたりすることがあります。
そのため、退職時には給与明細だけでなく、後から税務確認に必要になる書類があるか勤務先へ確認してください。
特に、
- その年に複数の勤務先で給与を受け取った
- 韓国を離れる前に退職する
- 自分が居住者/非居住者のどちらとして処理されているか分からない
- 源泉徴収された税金の最終精算がどうなるか分からない
場合は、出国直前ではなく早めに国税庁または税務専門家へ確認するのが安全です。
金額・税率についての注意
このMISSIONでは、特定の「手取り率」や「外国人なら税率○%」という固定値を示していません。
理由は、給与額、社会保険の加入状況、税務上の居住者区分、勤務形態、年末精算などによって実際の控除額が変わるためです。
インターネット上の簡易計算だけで自分の給与を確定せず、実際の給与明細・労働契約書を基準にしてください。
税額や制度は変更される可能性があるため、給与を受け取る時点の国税庁・雇用労働部・各社会保険機関の最新情報を必ず確認してください。
公式情報・問い合わせ
賃金の構成項目、計算方法、控除内訳など、給与明細に必要な情報を確認できます。
給与明細、賃金計算、未払いなどの相談。
給与支払時の勤労所得税源泉徴収の仕組み、簡易税額表などを確認できます。
外国人の所得税申告・税務制度を確認できます。
居住者・非居住者の基本的な考え方を確認できます。
国税庁相談|126
税金の源泉徴収、年末精算、外国人の税務上の扱いなどは、最新の相談方法・受付時間を国税庁公式サイトで確認してください。
※税法、控除方法、社会保険料率、相談時間は変更される可能性があります。実際の給与・税額を判断する際は必ず各公式機関へ最新情報を確認してください。
FAQ|韓国ワーホリの給与明細と税金
韓国ではアルバイトでも給与明細をもらえますか?
はい。使用者は賃金を支払うとき、法令で定められた内容を記載した賃金明細書を労働者へ交付する義務があります。
給与明細で最初に何を確認すればいいですか?
勤務時間、支給項目、控除項目、実支給額の順番で確認してください。最後に銀行への入金額と一致するか照合します。
給料から引かれているものは全部税金ですか?
いいえ。社会保険料と所得税などは別の項目です。何の名目で引かれているかを1項目ずつ確認してください。
日本人ワーホリの所得税率は何%ですか?
H-1だから一律○%と決めることはできません。給与額や税務上の扱いなどによって異なるため、勤務先の処理方法と国税庁の最新情報を確認してください。
所得税が毎月引かれるのはなぜですか?
勤務先が給与支払時に所得税を源泉徴収して納付する仕組みによる場合があります。ただし毎月の源泉徴収額と最終税額が常に同じとは限りません。
給与明細をもらえません。どうすればいいですか?
まず勤務先へ交付を求めます。解決しない場合は雇用労働部1350または管轄の地方雇用労働官署へ相談してください。
給与明細の実支給額と銀行入金額が違います。
別精算や支給日の違いがないか確認したうえで勤務先へ理由を聞いてください。説明できない差額を放置しないことが重要です。
韓国を帰国する前に税金について確認することはありますか?
あります。勤務先が複数ある、年の途中で退職する、税務上の扱いが分からない場合などは、必要書類や最終精算の方法を勤務先・国税庁へ早めに確認してください。
MISSION CHECK
□ 自分の実際の勤務時間を記録している
□ 給与明細の支給項目を確認した
□ 週休手当など自分に関係する手当を確認した
□ 社会保険と税金の控除を分けて確認した
□ 総支給額−控除合計=実支給額になることを確認した
□ 実支給額と銀行入金額を照合した
□ 分からない控除項目を勤務先へ確認した
□ 労働相談1350・税務相談126を確認した
MISSION CLEAR
次の4つを説明できれば、このMISSIONはCLEARです。
1. 今月は何時間分の給与が計算されているか
2. 基本給・手当を合わせた総支給額はいくらか
3. 何が、どの名目で控除されているか
4. 最終的な実支給額と実際の銀行入金額が一致しているか
「銀行にいくら入ったか」だけを見るのではなく、その金額がどう作られたのかを自分で追えることがゴールです。
NEXT MISSION
18|VISA-005|在留期限・住所変更・一時出国や再入国を管理する
次は、韓国生活に慣れたあとに忘れやすい在留期限・住所変更に加え、一時出国・再入国と外国人登録情報の管理を確認します。