海外挑戦。
言葉だけ聞くと華やかに聞こえるかもしれません。
実際、僕も挑戦する前は少なからずそういうイメージを持っていました。
新しい国。
新しい環境。
新しい出会い。
知らない世界に飛び込んで、自分の可能性を広げる。
そんな前向きなイメージを持っていたのは事実です。
もちろん実際に来てみても、それは間違いではありませんでした。
今まで出会うことのなかった人たちと出会い、違う価値観に触れ、日本では経験できなかったことを経験しています。
でも実際に生活してみると、海外挑戦はもっと地味で、もっと現実的なものだと感じています。
SNSで見る海外生活や海外挑戦は、どうしても華やかな部分が目立ちます。
試合の写真。
綺麗な街並み。
新しい仲間との写真。
でもその裏には毎日の生活があります。
洗濯をして、掃除をして、ご飯を食べて、練習に行く。
体のケアをして、翌日の準備をして、また次の日を迎える。
特別なことばかりではありません。
むしろ日常の積み重ねです。
そしてその日常の中には孤独があります。
家族はいません。
昔からの友人もいません。
何かあった時に気軽に会える人も限られています。
日本にいた頃は当たり前のように存在していた環境が、海外では当たり前ではなくなります。
何か嬉しいことがあった時も、すぐに会って話せる人はいません。
逆に苦しいことがあった時も、自分で整理しなければいけない場面が多くあります。
慣れない言葉。
慣れない文化。
慣れない生活。
最初は簡単な買い物ですら緊張しました。
言葉が通じなかったらどうしよう。
聞き取れなかったらどうしよう。
そんなことを考えながら生活していました。
今では少しずつ慣れてきましたが、それでも日本にいる時のように何も考えず生活できるわけではありません。
ふとした瞬間に孤独を感じることがあります。
特に結果が出ていない時はそうです。
調子が悪い時。
試合に出られない時。
うまくいかない時。
そんな時は余計に考えます。
本当にこれで良かったのか。
自分の選択は正しかったのか。
日本に残っていた方が良かったんじゃないか。
そんな考えが頭をよぎる日もあります。
どれだけ覚悟を持って来たとしても、人間なので弱気になることはあります。
むしろ挑戦しているからこそ、不安になることもあります。
結果が出なければ評価されない世界だからです。
でも逆に言えば、その時間があるからこそ自分と向き合えます。
日本にいたら気付かなかったこと。
見ないふりをしていたこと。
自分の弱さ。
自分の甘さ。
自分が本当に大切にしたいもの。
そういうものと向き合う機会になります。
海外に来てから、自分について考える時間が増えました。
何を目指しているのか。
どんな人生を生きたいのか。
そういったことを改めて考えるようになりました。
そしてもちろん喜びもあります。
新しい言葉が通じた時。
今まで聞き取れなかった言葉が分かった時。
韓国語で会話ができた時。
そんな小さなことでも嬉しくなります。
試合で結果を出した時。
チームに貢献できた時。
成長を感じた時。
その喜びは日本にいた頃よりも大きく感じます。
当たり前だったことが当たり前じゃなくなるからです。
だからこそ、一つ一つの出来事に価値を感じられるようになります。
海外に来て思うのは、結局は自分次第だということです。
環境は大事です。
仲間も大事です。
指導者も大事です。
サポートしてくれる人たちの存在も大事です。
でも最後に行動するのは自分です。
毎日の積み重ねをするのも自分。
努力を続けるのも自分。
諦めるのも自分。
どんな環境でも成長する人は成長する。
逆に環境のせいにし続ける人は変われない。
これは韓国に来て強く感じたことです。
僕自身もまだまだです。
成功したなんて全く思っていません。
むしろ課題だらけです。
もっと成長しなければいけない部分もたくさんあります。
結果もまだまだ足りません。
でも少なくとも、自分で選んだ道を歩いている感覚はあります。
誰かに決められた道ではなく、自分で決断した道です。
それはすごく大きいことだと思っています。
結果がどうなるかは分かりません。
将来どうなるかも分かりません。
でも、自分で決めて、自分で挑戦して、自分で責任を持つ。
その感覚は人生においてとても大切だと思っています。
海外挑戦は特別な人だけがするものではありません。
才能がある人だけがするものでもありません。
覚悟を持って一歩踏み出した人がしているだけです。
もちろん簡単ではありません。
不安もあります。
孤独もあります。
思い通りにいかないこともあります。
それでも、その先には自分自身と向き合う時間があります。
そして挑戦の先にあるものは、成功か失敗かだけではなく、自分自身との対話なのかもしれません。
少なくとも僕は、韓国に来たことで以前より自分を知ることができました。
孤独もある。
喜びもある。
大変なこともある。
悩むこともある。
でも結局は自分次第。
今のところ、それが韓国で生活する現役アスリートとして僕が出した答えです。
